今年のお気に入り「ローゼンメイデン」

ローゼンメイデン 1 [DVD]
岡崎律子関連は休憩して、とりあえずこのアニメを。
※少しネタばれあります。

  • 出会い

8月末に友人宅でテレビ放送を視聴しました。
たぶん11話だったと思います。
主人公が自己嫌悪の妄想に陥っていく様がエヴァンゲリオンを彷彿とさせ、
私は最終話を翌週に視聴することにしました。


で、最終話。
「生きることは戦いである」というメッセージ。
水銀燈の悲しいほど純粋な愛情。
真紅と主人公の間に芽生えた、愛に限りなく近い信頼関係。


もう一気に虜にされてしまいました。
さっそく全話借りて、
9月中、このアニメを何度も見てました。

…という評価が、一部でなされています。
「何でもかんでも強さで例えるなよ、オタクたちよ。」
と私などは思ってしまうのですが、
まあ高品質の萌えアニメであることに相違はありません。


まず、出てくる女の子たちがほとんど「人形」です。
これは、今までなかなか開拓されてこなかった「萌え要素」です。
妹、ネコ耳、ロボなどさまざまな萌え要素が開拓されつくし、
ある種飽和点にまで達してきた時期に、
この作品は新たな「萌え要素」を提示しました。
(非オタクの人は、新たな油田を発掘したようなもんだと考えてください。)


実際、映像で見てもドールズは相当小さく、赤ちゃんみたいです。
そんな人形達が「人間のオスは、想像以上に下劣ね」とか言って、
その小さな手で平手打ちしてくるのですから、たまりません。


そして、どの人形も「ゴスロリ衣装」をまとっている所も見逃せませんし、
真紅・翠星石らのツンデレ具合も人気の一員でしょう。

  • 「生きることは戦いである」

この作品のメッセージはこれに尽きるでしょう。
ドールズは、互いに戦いあう宿命を持っているのですが、
現実から逃げてばかりの主人公は、そんなドールズの姿を見て、
つらい現実と少しずつ向き合っていくようになります。


その決意が形になって表れるのが最終話なのですが、
そりゃーもう、見ていてスカッとしました。

  • 愛とは何か

主人公とドールズの間には、信頼関係が形成されていきますが、
それは、やはり人と人とのそれとは違って限界があります。
露骨に言ってしまうと、「人形とはセックスできない」ということです。
(まあ、同人誌なんかでは普通にいたしていますが…。それはそれで読むのですが)


最終話における、真紅と主人公なんかは、もう見ていてラブラブです。
しかし、そこは人と人形。
どれだけ深い絆でも、所有者と所有物の関係は越えることはできません。


しかし、私はそこに「愛の不可能性」ではなく、「愛の可能性」を見いだします。
そう、体の関係が何だというのでしょう。
お互いを信頼し合っている二人には、そんなものは必要ないのではないか。


あの最終回を見るたびに、私は愛について考えさせられます。
(そして別れのシーンでボロボロ泣いてしまいます。)