最近読んでる本

萌え萌えジャパン 2兆円市場の萌える構造
これ、300ページ超のハードカバーの本です。
時折、論拠が弱い考察も見られますが、
現在のオタク業界について、深く知ることができます。


私が印象に残ったのは、エヴァンゲリオンの副監督・鶴巻氏が、
エヴァは最強の萌えアニメである」と定義しているということ。
(また出たよ、強さで例えるなよ、と。)


鶴巻氏は「萌え」の定義を、世間的なものと異なり、
「受け手が補う行為」と捉えている。
つまり、「萌え」は作り手が書き込むものではなく、
受け手が能動的に行なう行為である、と。


さらに彼は、現在の「萌え」について、こう批判する。

「現在では萌えは売れるということで、本来は語られざる部分であった萌えを、むしろ作品に書き込もうとしている。それはもう『萌え』ではない。」

なかなか含蓄のある言葉です。
私も、萌え萌え言っていますが、
いわゆる「萌えアニメ」は、ほとんど見ていません。


ローゼンメイデンは別格ですが、やはり、そうはいっても、
エヴァンゲリオンのおもしろさと比べたら天と地です。
それは、「受け手が補う余地」が少ないからでしょう。


私がマンガ版ネギま!を好む理由も、「想像の余地」がたくさんあるからです。
神楽坂明日菜のキバの謎。
和泉亜子の背中の傷の謎。
あのメガネかけた先生は明石裕奈のお父さんか?
など、「破綻しそうなほどの伏線」があるからです。
(例示したキャラに偏りがありますが、それは勘弁)


いやーおもしろい本です。
オタク入門の本には類似の物がたくさん出ていますが、
買うならこれです。オススメ。