げんしけん9巻付属ドラマCDが泣ける件
- 作者: 木尾士目
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: コミック
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僕は音楽系サークルに数年所属していましたが、
部室棟のあのぐだぐだ感が良く再現されています。
そう、大学時代の一時期、
間違いなく僕にとって部室は「帰るべき場所」でした。
このドラマCD、斑目が最初から最後までずっといるのがミソで、
そういう「部室のヌシ」的存在がどこのサークルにもいるんですよね。
あの休み時間になると人が集まってくる感じ。懐かしい。
ドラマCDではくじアンのDVDを流してましたが、
僕らはジャズのCDを持ちよって、品評会をしてました。
そして楽器を弾きだす人もいれば、おしゃべりする人もいて。
ホント、楽しかった大学時代に帰ったかのようで、泣きそうになりました。
げんしけんはよく「現実ではありえない」なんて言われますが…、僕の人生の中では、ああいった緩やかな時間をサークルで過ごした過去がたしかにあるんです。とはいえ、僕自身は最終的に人間関係をこじらせて辞めてしまったので…、そういう意味では、「ありえない理想郷」でもあるかなと思います。
何といいますか、「げんしけん」の世界では、文化系サークルにありがちなアクシデントが起こらないですよね。女の子の取り合いとか、派閥抗争とか。サークルにいた当時、僕は本当にこれらのことに疲れました。でも、「げんしけん」の世界のような幸福な時間もたしかにあったんです。その時間は長くは続きませんでしたが…。
このドラマCD…。
僕にとってはもう2度と取り戻せない過去を想起させる危険な代物です。