最近の国語教科書

聞いた話ですが。珍しくちょっと真面目な話です。
最近の国語教科書から美しい日本語が消えていっているとか。


例えば太宰治の「走れメロス」という作品がありますが、
これは数年前まで

「だまれ、下賎の者。」

という王のセリフをそのまま掲載していたらしいんですね。




これが最近では

「だまれ。」


と省略されて掲載されているそうで。
言葉への配慮でしょうがあまりにも…。
ていうか王政の時代のイメージが伝わらないので、歴史教育に影響が出そうな気がします。


他にも、孟浩然の「春暁」という有名な漢詩がありますね。


その中に、

花落知多少

というフレーズがありますが、この書き下しを

花落つること知る多少(いくばくぞ)

ではなく、

花落ちること知る多少ぞ(たしょうぞ)


と読んでしまっていると。


「いくばくぞ」と「たしょうぞ」では意味的にも全然違うのでは…。
#ていうか「たしょうぞ」て日本語はあるのか?


いくら義務教育だからといっても、言葉を変えすぎな気がします。


他にも魯迅の「故郷」で「水菓子屋」→「果物屋」という改変があったとか。
文章を子供に分かりやすい表現に変えるのは大切ですが、
言葉の細かいニュアンスや日本語の響きが死んでしまっては元も子も無いような気がします。


国語教育って難しいですね。