ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

k氏と魚か氏とで見てくる。


感想としては、


旧作ファンこそ行くべき。悩んでいるなら行った方がいい。


というとこでしょうか。
序でも作品のメッセージ性がかなり変わっていましたが、
破はそれを引継ぎ、なおかつストーリーも大幅に変更され進んでいきます。


見せ場だらけで、あっと言う間の2時間でした。


以下、ネタバレ感想。見てない人注意。
#パンフに「映画見る前に開けるな」という封がされてるくらいですよ。


















まず、新キャラマリ。
これまでに無いエヴァのキャラで、バトルマニア。
パンフによると、これまでのエヴァのキャラは全て「庵野監督の分身」だったそうで、
しかしマリに関しては、庵野監督のかかわりなくキャラ設定がされているとのこと。


エヴァのキャラはみな、自罰的・内向的・根は真面目なキャラでしたが、
マリに関しては現状「戦闘狂」としか思えないキャラ設定。
バトルが楽しくて仕方ないという。
このマリが暴れまわることで、新ヱヴァの良さが引き立っていると思います。
#というか、それ自体が良さ、ですな。


アスカ。
名前が変わって、ちょっとキャラ設定も変化。
外面(そとづら)が良かったところがなくなりました。
加持さんとの接点も無かったようだ。加持さんアメリカにいたしね。
よって大人の男性への憧れも持っていない。
しかし…シンジへの好意の表現がかなり露骨になってますな。
感情がどんどん豊かになっていく。旧作より可愛いと思う。
だからこそ例の事件での衝撃が大きすぎるわけですが。


レイ。
ぽかぽかする。最高。
…より人間味が増している。
それにより自爆のシーンの意味づけも重くなった。
「代わり」がいないというラストの強烈なメッセージにもやられました。


ミサトさん
「大人になったら自分の事だけ考えていられない」
…すげーわかります。一番今回感情移入したなあ。歳も近いし。
テレビ版では「大人のずるさ」「醜さ」を持ち合わせていましたが、
今回のミサトさんは本当に真っ直ぐ。「よき大人」としてシンジに接してくれます。


加持さん。
某戦いの名シーンはマリに奪われましたが、
シンジたちを導くその姿勢は変わらず。
あの変更も「シンジが自主的にエヴァに乗る」能動的な感じがさらに出て良かったかなと。


碇ゲンドウ
シンジへのツンデレっぷりが分かりやすくなった。


シンジ。
あまりへタレでない。
命令違反のとこも今回の改変により駄々っ子感はゼロであった。
使徒受け止めミッションでもすさまじい活躍ぶり。
なによりラスト。ミサトさんのメッセージとともに感動しました。


総評として、「ダメな大人」を描く箇所が本当に少なくなったと思いました。
また、「一人じゃ戦えない」というメッセージが強いですね。
テレビ版・旧劇場版とは別のベクトルから、
消極的にではなく、積極的に「他者とのつながり」を訴えかけてくるストーリーになっていると思います。


見てて元気になれるというか。
映像の美しさももちろんですが、「何度でも見たい」と思わせる映画でしたね。
多分、あと1回は見に行くと思います。