「萌え」論

この一年ほどの自分の「萌え」体験から…、
少し「萌え」について論じてみようと思う。


「萌え」を分析すると、私の場合は4つの成分に分けられる。
それは、
①「男らしさ」への欲求
②「女らしさ」への欲求
③「かわいらしさ」への欲求
④虚構のみが持ちえる「真実性」「永久不変性」への欲求

である。


以下、1つずつ説明していく。


①「男らしさ」への欲求
これは、僕の「剣道少女」萌え「男言葉」萌えが最たるものなのであるが、なよなよして男らしくない自分の、コンプレックスの裏返しとしての「萌え」である。


②「女らしさ」への欲求
「男らしい」「ボーイッシュ」な女の子に萌えるからと言って、その女の子がゴツイ体をしていたのでは萌えない。やはり、女の子らしい、もちもちとして(以下略)な体つきをしていてほしいと思う。思うに、「萌え」とは「中性」を志向しているように見えながら、実は極めてヘテロセクシュアル的なのだと思う。(ただ、この②の項目に「エロ」の問題は含めないことにしようと思う。「萌え」と「エロ」はどこかで繋がっていることは確実なのだが、分離して考えたほうが議論がしやすい。)


③「かわいらしさ」への欲求
これは、マスコットキャラクターや小動物を愛する感情に似ていると思う。見ているだけで守ってあげたくなるという庇護欲がこれに相当するだろう。


④虚構のみが持ちえる「真実性」「永久不変性」への欲求
僕がリアル女性に萌えないのは、この④が原因である。そしてこの④こそ、「萌え」の根幹であると僕は思う。虚構が「真実性」を持つというのは、一見矛盾しているが、実はそうではない。マンガやアニメの世界においては、「タテマエ」がほとんど存在しない。キャラの考えることが、作中で描写されるからである。よって、二次元美少女が作中で発言したり考えたりすることは、すべて手に取るように分かってしまう。これが現実世界だとどうか。リアル女性の考えていることは、マンガやアニメと違い、わかりにくい。現実世界には「ホンネとタテマエ」が存在するからである。


話が逸れたが、とにかく二次元美少女は常に「ホンネ」をむき出しにしてくれているのだ。そして萌えマンガや萌えアニメにおいては、それはヘテロの男性の読者・視聴者に都合のいいものになっていることが多い。その「ホンネ」に我々は「萌え」を見出す。


では「永久不変性」とは何か。これは「真実性」にも関わってくるのだが、作中でキャラの性格などが一貫していること、あるいはキャラが歳を取らないことなどが挙げられるだろう。現実世界では、人間の性格はどんどん変わっていくし、歳を取ってしまう。しかし、虚構ではそうではない。なのはA'sの最終回で批判の声が挙がったのはなぜか。なのはたちは永遠の小学生でなければならなかったからだ!!成長した姿なんて見たくないのだ!!


この「永久不変性」を究極の形で表しているのが「不老不死」属性であると思う。ネギま!エヴァンジェリンや「灼眼のシャナ」のシャナに私が最も萌えるのは、彼女たちが永遠の少女だからである。


あー書くの疲れた。批判・ご意見・ご質問あればどうぞ。