劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語(ネタバレ感想)

見てきた。
これ、テレビ版見た人は必須だと思う。
ネタバレせずに感想かけないので格納します。




















・エロースvsアガペー
ほむらvsまどか、自己愛vs無償の愛とも言う。
ほむらはまどかを独占したかった。「自分のモノ」にしたかった。
これまでの苦労に対して、どうしても「見返り」が欲しくなった。
悪魔化したほむらが少しセクシーに描かれているのが印象的。


逆襲のシャアアクシズ落ちる版)
自分は「これ逆シャアだな」と思ったね。でもアクシズは落ちてしまう。
シャアのエゴが実現してしまう逆シャアだ。


・ほむらは責められるべきか?
無限ループから脱出できたら、最愛の人は存在すら消え失せていた。
そして、世界を救ったはずの彼女のことを、もう誰も覚えていない。
世界にはまた別の「歪み」が生まれ、目的意識も無くそれと戦い続けないといけない。


この状況、「人」なら耐えられないと思う。
まどマギは、まどかの「決断」の高潔さがこれまでのテーマ性だったと思う。
我欲に溺れると、さやかのようになってしまうという。


しかし、今作では「神に反抗してでも、エゴを貫き通す」人間の醜さが描かれた。
それは目を背けたくなるけど、誰の心にもあるし、俺は単純に「ほむら良かったなあ」と思った。
自分であんな自意識の世界を構築してしまうほど、「まどかのいる平穏な生活」に憧れてたんだよな。


一方で、無限ループから開放されたのは、まどかが「神」になったから。
でも、ほむら的にその世界に意味なんかなかったんだよな。


いや、考えさせられる作品です。
まどかの高潔さも、ほむらの醜さも同様に美しい。
こうひっくり返されるとは思わなかった。
改めて虚淵玄の才能に脱帽するのでした。。